由美香night

もう1週間前か。6/25 TOHOシネマズ六本木ヒルズにて開催された「由美香night」に行ってきた。映画のオールナイトに行くなんて数年前にポレポレであった松江監督の『ライブテープ』スクークプレビューの時以来だと思う。『あんにょん由美香』が上映されてた頃だ。土曜の夜の六本木の喧騒とは別の、ちょっと特殊なお祭りの夜。

『たまもの』

いまおかしんじ監督作品『たまもの』。2004年作品。旧ユーロスペースでレイトショーを観に行ったのを覚えている。もしかするとあればピンク映画をはじめてスクリーンで観たときだったのかもしれない。そんな思い出の映画と、ヒルズの巨大なスクリーンで再会するのは実に嬉しい時間だった。伊藤猛川瀬陽太演じる吉岡睦雄の同僚素晴らしすぎるし、海のシーンの美しさと林由美香の可愛らしさと悲しさと言ったらもう・・・

『誕生日』

1993年作品。噂には聞いてたラストの「ダイナマイトが百五十屯」。そしてTokyo No.1 Soul Set のTシャツを着る由美香。なんとまあ甘くて感傷的な物語であることか。

『日曜日は終わらない』

カンヌ国際映画祭にも出品されたNHK-BSのドラマ。眠さマックスのため何度か落ちてしまったけど、いい作品だったなあ。

『由美香』

そして平野勝之の『由美香』。138分。ラストの巨大な◯◯◯を目撃して完璧に目が覚める。映像と文字がヒートアップして、このなんとも愛とまぬけさとキュートさに満ちた逃亡劇を締めくくる。そしてラストの、淡い朝焼けの中の由美香の影は、何度見ても心を揺さぶられる素晴らしい瞬間。

明けて26日は由美香さんの7回忌にもあたり、平野監督と由美香ママのビデオメッセージも流された。由美香ママが「7年たってもこんな上映会やってもらえてお前はホント幸せだぞと言ってやりたい」というコメントに涙がこぼれ、会場を出ようとしたところで平野監督の姿を観てまたグズグズになる。『監督失格』はいったいどんな映画なんだろう。トーク柳下毅一郎氏はある意味怪獣映画だと言ってたな・・

六本木ヒルズの朝の空は、きれいな朝焼けではなくて湿度の高い曇空だった。そんな一日の始まりを祝福したくて、一人で吉野家で牛丼とともにビールを飲んで、この日に乾杯をした。