フジロックフェスティバル '10 7/31

二日目。爽やかな目覚め。雨は降っておらず、快晴の中で出発。この日は友人二人と合流予定。

Marines Big band

オレンジコートで朝飯を食らいつつ、Marines Big band。アマチュアのジャズバンド。お客さんはまだ少なかったけど、山から降りてくる風と、堂々と鳴り響くビッグバンドの音が心地良かった。

Narasirato Pan Pipers

そのままオレンジの奥地までちょっと散歩して、ビールを飲みながら涼む。Narasirato Pan Pipersはソロモン諸島のバンド。打楽器とパンパイプ(高音のものもあればベースっぽいのからドラム、パーカッションっぽいものまで)と声とダンス。単なる伝統芸能やってまーすってバンドじゃなくて、あくまで伝統音楽をベースにしていろんな現代的なリズムはメロディーも取り入れている印象。達者な日本語で「上を向いて歩こう」演奏したのは感動。すっかりノセられた。拍手。

小坂忠with鈴木茂、中野督夫

アヴァロンで昼寝しつつ聴くのは失礼だと思いつつ、まったりとしながら聴いた。「しらけちまうぜ」いいなあ。

Moriarty

そして再びオレンジコートに戻ってMoriarty。美しい歌声の歌姫と、怪しいミュージシャンたちが密集して演奏する。まさに場末のキャバレーに迷い込んだような変な感じ。音楽はムードたっぷりの歌謡曲という感じから弾けたジプシーミュージックまでを自在に行き来して、客席とも(日本語のMCも上手だった)コール&レスポンスしたりして、徐々に熱を帯びていった。最後は場末のキャバレーがいつの間にか村祭りの会場になったような騒ぎで終了。このライブ以外にも三日間ともいろんな場所で演奏したみたいで、今年のフジの最多演奏バンドの一つかも。こういういいバンドを教えてもらえるのが毎度嬉しい。

KITTY DAISY&LEWIS

ヘブン。期待してたんだけど、これは・・・久々に出た。まったく合わない。なんか多分同じ音楽が好きでも、全然逆の人間っているでしょう、まさにこの3人がそういう感じ。ファッションも音も、1ミリもだめ。なんか素直にカッコイーって言ってる兄ちゃんがいたけど、彼は正しいと思う。俺がおかしいのだ。

Trombone Shorty & Orleans Avenue

ヘヴンでトロンボーン・ショーティ。ザックザクに重いファンクにホーンセクション。トロンボーンが魔法の武器と化して様々な音を繰り出す。手を上げろ、手を叩け、ジャンプしろ、全てはこのファンクの指示通りに踊るのみ。気持ちよくてひたすらにこのファンクが続くことを願うが、同時にフィッシュボーンを見るためにレッドマーキーへ戻るべきかという朝からの懸案が頭をよぎる。

でも、なんというか、思いっきり一生懸命飛び跳ねて、観客に向かって全力で演奏しているトロンボーン・ショーティのバンドを見ていたら、ミュージシャンたちはみんな必死でベストを尽くしている。フィッシュボーンの演奏が悪いはずがない、きっと素晴らしいライブになるはず、見逃したら後悔する・・・という気がして、後ろ髪をひかれつつヘヴンを後にした。

Fishbone

ホワイトステージのクロマニヨンズは人が溢れかえっていて、入場規制がかかっていないのが不思議なくらいの歩きづらさだった。おかげで「タリホー」聴けてよかった。

レッドマーキーでフィッシュボーン。いやー、久々にあの魚の骨のTシャツ着てる人を見かけたよ。バンドマンがよく着てたよな20年くらい前。

そして登場したフィッシュボーン、オリジナルメンバーは二人だけらしいが、アンジェロとアフロのギターの人?しかし他のメンバーも見事にマルチプレイヤーでパワフルで、ほんとにこのバンドに入ろうと思ったら体力テストが必須ではないだろうかと思うくらい演奏のテンションが高い。Ma And Paとか笑っちゃうほどのスピードでやっててこいつらはホントに脳味噌が筋肉で、筋肉が音で、音がみんなの脳に直結していて、何を言ってるかわかりませんかすみません、でもそういうバンドだってことです。だってみんなも完全にノせられて大騒ぎしちゃってたもん。前の方の奴らは有り得ないほどの回数のダイブを受け止めてたもん。真っ黒なパンクは今も暴れていたのだった。

ちょっと息が荒くなりつつライブ終了。外は大雨になってた。

Roxy Music

グリーンステージで雨の中をロキシーミュージックが演奏してた。俺、ロキシーはファーストアルバムしか持ってません。ブライアン・フェリーもまるごとディランのカバーアルバムしか持ってません。ロキシー世代にフジロックはちょっとハードルが高いのか、雨のせいもあってオーディエンスも静かな感じ。でもムードはよかったな。まさにムードでモードでインチキなロック。このバンドの雰囲気がそのまま、80年代の日本のロックバンド(つまりは俺がガキとして出会った頃のバンド)にいろいろ引き継がれてたんだなーという気がする。最後の方、布袋さんが出てきて地味にギター弾いてる姿には感動した。とても控えめに、でもとても楽しそうに。

雨は続いていて、友人と合流して、ちょっと乾杯して、バスに乗って宿に帰った。二日目終了。(8/1に続く)