絲山秋子『逃亡くそたわけ』
- 作者: 絲山秋子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/02/26
- メディア: 単行本
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そしてカーステから流れる「日が暮れても彼女と歩いてた」はライブでは「気が触れても彼女と歩いてた」って歌われるんだよ・・となごやんが話す。
これはあたし達の歌だ。テープを何度も巻き戻して聴いた。
気分だった。もう、鹿児島までずっとこの曲でいい。ボロ車に合ってるし、だんだん喋るのも億劫になってきた。もうすぐ行き詰まるのが見えているからだ。その先が憂鬱だからだ。あたしはすぐに覚えた。そして歌った。
熱いから歌うのだ。怖いから歌うのだ。
亜麻布二十エレは上衣一着に値する。
気が触れても彼女と歩いてた。