「(500)日のサマー」

月曜日。シネクイントで「(500)日のサマー」
(この映画を付き合って数年目とかの微妙な年頃のカップルがデートで見たら一体どうなっちゃうんだろう?と、結婚してそろそろ4年の俺は思ったですよ。)

ひとりで観るのも、夫婦で観るのも、微妙な男女で観るのも、それぞれかなりの差がある映画。ありきたりのハッピーな物語でもないし、悲劇でもないし、誰もが「自分の問題」として捉えられるという意味ではかなり高度な映画なのかもなーと思った。現代の映画は「体験」と「シミュレーション」がテーマの一つだと思うから。

映画のタイトル。それはまるで関数のような構造で、(500)days of summer の中の(500) に1を入れたり、100や300を入れることで様々に値が変化する様子を眺めるもよし、500もしくはsummerという与えられた変数にどのような値を入れれば適切な式が成立するのか悩むもよし、まあ恋やら愛やらのモヤモヤを現代に映画にするならこうゆう感じがスタンダードなのかなあと思ったりした。

俺は「猟奇的な彼女」を思い出したし、「グミ・チョコレート・パイン」を思い出した人もいるみたいだし、男版「アメリ」というのもなんか分かる気がする。

サマーことズーイー・デシャネルは「イエスマン」の時も可愛いと思ったけど、今回は反則というか逮捕されていいレベル。The Smithsがが好きな男に「私もThe Smiths好きよ」とかどれだけ気が違っても言っちゃいけないよ。それくらいに音楽に自己同一性を依存している人間にとって、サマーの存在は地獄のようだと思う。オマケに意味不明の恋人/友達の宣言とかもう意味がわからない。(このあたりは妻と随分意見が違う)

とりあえずカラオケでPixiesの”Here comes your man”を歌うのはとっても気持ちが良さそうだと思う。普通にいい曲過ぎるし。あと"there is a light that never goes out"は自分の中でもベスト10は言い過ぎかもしれないが、20には入ると思われるくらい好きな曲だったりする。