「大人のオモチャ ダッチワイフ・レポート」

翌日もシネマヴェーラで「消えゆく曽根中生!?」1本目は『大人のオモチャ ダッチワイフ・レポート』。

禁欲生活にいらだつ南極調査隊員たちに頭をかかえた大森医師は、彼らのために究極のダッチワイフBB1号を作るが、帰国した隊員たちは生身の女性に欲情しなくなり…。曽根中生大和屋竺コンビが、人形と人間の境界を無化する壮大なテーマに挑む!?ダッチワイフを女優が演じているという点では、『空気人形』の元祖とも言える?

言えないでしょう(笑)・・というのは置いておくとしても、まったくもって奇妙な映画。2010年の今観ると、2次元にしか欲情出来ない若者たちの大量発生を予言していたのか?と言えなくもないけど、よくもまあこんな変な映画が作れたものだと感心してしまう。主人公の医師が、生身の人間と話すときは感情を無くしていて、人形との会話の時にだけ感情をあらわにするところが実に良かった。唐突なラスト、ファンキーな音楽もカッコ良し。