「彼女について私が知っている二、三の事柄」

シネマヴェーラで「ヌーヴェルヴァーグの50年」。ジャン=リュック・ゴダール彼女について私が知っている二、三の事柄」。

彼女とは「都市」である、という冒頭から、様々なイメージが映画の中に横溢し、最後まで徹底的にカッコいい。ラジオにヘッドフォンでかじりついてベトナム戦争など世界のニュースを夫。娘を預けて売春へ向かう主婦。そして世界に溢れている暴力と貧困。全ては繋がっているはずなのに現実感がない。確かなことは、これは「映画」で、主婦を演じているのも「女優」だということだ。

都市の工事のシーンがとてもいい。女優のメイクと、ビルの建築がオーバーラップする。