デッド・キャット・バウンス

日曜日。西巣鴨の「にしすがも創造舎 」(=廃校の体育館がステージでした)でフェスティバル・トーキョー'09 デッド・キャット・バウンス

クリス・コンデックが誘うのは、観客が支払ったチケット代を原資にした、90分間の投資ゲーム・ショーの世界。
ロンドン証券取引所で取引される株式をリアルタイムで売り買い。
その過程では、観客も意思決定に加わる。
儲けるには、どうすればいい? いつ降りれば、損をしないで済む?
欲と恐怖に支配されながら学ぶ金融資本主義と、そのシステム。

19:00開演で、本当にAM10:00のロンドン証券取引所の銘柄を売買して、90分で1%の利益を目指す舞台。株なんて全然やってないし(唯一持っているのが東京テアトルだけ。これは株主優待で映画を観ることが出来るので)、金融の知識も相当怪しいのだけど、100の説明よりも1の体験・・ということで、まさに1株が数ペンスだけ上下する様子を見守って、それに対して出演者たちが色々と好き勝手に(見えるようで実はかなり緻密なタイミングで)金融について話すという、たいへん為になる舞台でした。

90分やって、儲けは1500円くらいだったのかな?約200人で分けてお一人様あたり7円の儲け。きっちり7円、記念に頂いて帰りました。

僕らがお金を使ってるんじゃなく、僕らはお金に使われているのです。僕らが決定してるんじゃなく、お金が僕らに決定を迫っているのです。

その典型が、自分の小さな部屋でモニターを観ながら、「デイトレード」している連中です。彼らは一日中起きている。彼らは世界中のマーケットをモニターだけで見ている彼らは外出しない。彼らは社会を失い、社会を必要としない。僕たちは知ったのです。マーケットと社会が離れてしまったことを、マーケットが最早社会を組織する必要がないことを。なぜって、マーケットは「私が社会だ」と言っているからです。