「動くな、死ね、蘇れ!」

土曜日。ユーロスペースヴィターリー・カネフスキー特集上映

『動くな、死ね、甦れ!』は、かけねなしの傑作であり
これを見逃すことは生涯の損失につながるだろう
蓮實重彦(映画評論家)

とのことなので見ました(笑)。(映画を見逃して生涯の損失になるのなら、僕の人生は損失どころか大赤字で涙も出ません。。)

しかし確かに凄い映画。前半から、この世のものとは思えない寒々しくて貧しい村の情景に震え、日本兵の捕虜や、思想犯や、狂人たちの悲しさに震え、ああいやだいやだ・・・という感情が沸いてくるのだが、当の本人のワレルカ少年がアホというか能天気というか、とにかく元気がいいので笑ってしまう。しかも困ったら近所の女子ガリーヤに救ってもらうという都合の良さで、なんだかほんわかした感じで終わるのかと思ったら、途中から急展開となる。

物語は淡々としながらも徐々に事態はエスカレートしていく様子がとても生々しくて恐ろしかった。軽い気持ちのいたずらのはずがエラい事態に・・・って自分も子どもの頃に味わった感情のような気がするが、何をやったのかは憶えていない。

あと、『動くな、死ね、甦れ!』というのはもの凄くカッコいいタイトルだと思う。今バンドを組んだらこのバンド名にしたいくらい。