neco眠る vs あらかじめ決められた恋人たちへ

渋谷O-nestで「neco眠る」と「あらかじめ決められた恋人たちへ」ツーマン。これ、知らない人が聴いたらバンド名だと思わないのは確実な2組。関西発のアンダーグラウンド・インスト・ダンスミュージック対決?というかピアニカ対決?

ずっと前から見たくて、なぜかタイミングがあわなかった「neco眠る」。期待に違わず楽しかった。分類とかキャッチフレーズとかが無意味で、ダンスミュージックって呼ぶよりは村祭りの余興と言った方がしっくりするし、そもそも音楽というのはアーティストの苦悩をヘッドフォン経由で伝えるんじゃなくて、祭りや儀式の場で狂躁状態になるために鳴らされるものだったはずだよな・・と気づかされる。CDに意味がないとは言わないが、ライブが本当に楽しいバンドだと思った。

「猫がニャ〜て、犬がワンッ!」良かった。最後に「ENGAWA DE DANCEHALL」で会場爆発、若い(笑)って素晴らしい。

その後、「あらかじめ決められた恋人たちへ」。去年のレコ発以来。池永さんはMCのときは、基本的には何をしゃべってるのか全然分からない(笑)のだが、この日は場内から「ちゃんと話してくださーい」という指導(笑)があったせいか、何を言ってはるのかわかった。奥さんの安産を願って作ったという曲が美しくも不安な感じの名曲で、でも単なるいい曲にならず、感情を揺さぶるのは不気味なマグマのようなものが見え隠れするからだと思う。ライブでの絶叫、恍惚、忘我・・・テルミンの調べと、工場の作業音のようなドラムとダブミックス。ベースもぶいぶい空気を揺らし、なんだかよくわからないが見ている側も忘我の境地に誘われる。

「よく眠る」という曲が実は僕は一番好きで、この日も一番盛り上がって嬉しかった。