「しんぼる」

土曜日に渋谷HUMAXシネマで松本人志しんぼる」。書くの忘れてた。
多くの人が(といっても私がWEBで知りうる範囲の、映画をよく観る人たちが)今年のワーストであり最低の映画体験であると語っているので、さぞかし酷いのであろう、でも一応見ておかないとね、という覚悟で臨んだ映画。

不愉快にもならなかったし、怒るようなこともないし、特に激しい何かを書き連ねようとは思わない。映画であるかと問われれば、あれは映画ではないだろうけど、別に松本人志に映画らしい映画を求めたいとも思わない。かつて「ヴィジュアルバム」のVHSを8000円も出して購入した身としては、1300円でこういう作品を一本を観るというのもそんなに悪いことではない気がした。

しっくりくるのはこういう感想。

仮説(4)
全力をかけて65点の笑いを作らねばならない
この企画で松ちゃんがアメリカ人向けに作った「サスケ」は、かなりひどいものだった記憶がある。
今回の笑いもベタと天丼が多く盛り込まれているが、松ちゃんの映画作りが、もしかしたら、この企画が原点にあるような気がするのである。

しんぼる / 松本人志

多分松本人志の中では「映画=世界(=アメリカ)」みたいな感覚があって、そこがどうにも悲しい。
お手製の神学/哲学はその体裁をなしてさえいないし、傲慢でもないしキュートでもない。

ま、でも、怒るようなことはないな。でもやっぱり、ちゃんと面白い作品が見たい。もはやテレビでちゃんとしたコントが作られることは期待出来ないので、それが20分のコント5本で映画館で1300円なんだったらそれでいいから。