ザ・ロード /コーマック・マッカーシー

ザ・ロード

ザ・ロード

年末に読み始めたコーマック・マッカーシーの「ザ・ロード 」をさきほど読了。2008年のベストにあげる人も多い小説だが、俺の場合はそもそも本を余り読まない2008年だったので、ベストなどと言うのは少し気が引ける。(映画は73本も見たのに、本は・・・どのくらいだろう?漫画を入れなければ明らかに50冊以下だろう。)

ただベストかどうかはともかく、異様な迫力と詩情をもった小説だったのは確かだ。荒廃した世界。父と子の物語。単純な構造なのに、なぜかひどく謎めいて、一つの文がその意味以上の多くの情報を持っているような気がしてしまう。

映画「ノーカントリー」の原作の「血と暴力の国」も面白いのかしら?ザ・ロードヴィゴ・モーテンセン主演で映画が作られているみたいだけど、この美しい文章を映画にすることにどれほどの意味があるのだろうか?と思ってしまう。(まあ見てみないとわからないけど)

この道には神の言葉を伝える人間が一人もいない。
みんなおれを残して消え去り世界を一緒に連れていってしまった。
そこで問う。今後存在しないものは今まで一度も存在しなかったものとどう違うのか。