「僕の彼女はサイボーグ」=(ドラえもん+うる星やつら)×ターミネーター。

こんな映画も見ています。トンデモ映画との評判だったので、僕の彼女はサイボーグ

この監督の「猟奇的な彼女」はまあまあ面白かった。いい意味で漫画的で、ヒットしたのもよくわかった。「僕の彼女を紹介します」はヒドい映画だった。頭がクラクラして見たことをちょっと後悔するほど。で「彼女三部作」(はあ?)の最後を飾るらしい「僕の彼女はサイボーグ」。いきなりサイボーグって・・・前二作から飛躍し過ぎやろと思うが、こういうのは言い切ったもの勝ちみたいなものか。しかも日本の俳優、資本、スタッフ・・・恐ろしいほどダメ映画になる条件が揃っている。

という訳で恐る恐る見たのだけど、噂に違わぬすごい映画でした。

  • セリフがすごい。日本語として不自然なんだけど、その違和感がなんとも言えない異化効果。「そうさ、僕はバカなのさ」とか。
  • 綾瀬はるかはすごい。冗談みたいな胸と表情。確かにサイボーグっぽい。(つーか正確には「ロボット」ですねこれ。)
  • 後半の展開は、無理矢理過ぎてすごい。勝手に「運命」を捏造し、勝手に「感動」にひたる。まさに自家発電。
  • あまりに救いのないストーリー(自分で自分大好きなサイボーグを発明して過去の自分に送る・・)が、無理矢理ラブストーリーに。
  • 結局すべてはタイムパラドクス(っぽい感じでまとめてみました!)的な行き当たりばったり感がすごい。
  • そうか、男の夢は結局ドラえもんラムちゃんが現れて、自分のことを好きでいてくれて、守ってくれることなのか。。
  • そんな都合のよい妄想を実現するためだったら、何が起こったっていいじゃない。

という感じです。娯楽映画というのはある意味ご都合主義の博覧会なんだけど、この映画は度を超えていて爽やかですらある。

主人公は最終的に、自分で自分を愛することしか出来なかったか?自分以外の誰からも愛されなかったのか?

いや、そんなことはないのだ!と唐突にこの映画は断言する。このあたりの展開が無茶苦茶で面白い。得体の知れない映画になっている。残念ながら(?)ヒットはしないんだろうな。。