山本直樹『レッド 第4巻』

レッド(4) (KCデラックス)

レッド(4) (KCデラックス)

第4巻読了。ついに印旛沼事件へ。次の巻ではいよいよ山岳ベースへ入るのだろう。wikipedia:印旛沼事件

登場人物たちは、みんな自分の言葉ではなく、空虚で借り物の革命戦士用語で話す。だからみんな、キチンと描き分けられているのに、その人物をいつまでたっても覚えられない。北(=森)ですら、薄っぺらで無表情な能面のように演技をしている。(ようにおそらくはワザと描かれている)

彼らが2番とか3番という記号の説明から抜け出し、ついに自由を得る瞬間(=番号表記が消える瞬間)は、絶命の瞬間だ。こうやってこれから、記号からの解放のドラマがはじまる。ゾクゾクする。