『だれのものでもないチェレ』

日曜日。シネマ・アンジェリカで『だれのものでもないチェレ』。

1976年のハンガリー映画。洋服も着せてもらえないチェレ。ご飯もちゃんともらえず、ひどい仕打ちばかり受けるチェレ。悲し過ぎる状況で、チェレがそっと歌う歌うところがもう・・・でもなぜか泣くことはなかった。大人たちに怒りを感じこそすれ、泣くのはちょっと違う気がした。

かなしく、やさしいシーンが続くだけに、ラストシーンの激しさが目に焼き付く。悲惨な状況を嘆く映画ではなく、それと激しく戦う映画という宣言のようにも思えた。