『一万年、後….。』

ポレポレ東中野『一万年、後….。』『怒る西行』とのセット券で1700円。これは実にお徳。

沖島勲監督の映画を初めて観た。若松孝二吉田喜重の助監督を努めた他にも、『まんが日本昔ばなし』のメインシナリオライターとして約1400本の脚本を担当という、全く違う人を合成したかのようなプロフィールも驚きだが、映画も驚きの連続の怪作だった。怪獣映画であり歴史映画であり哲学映画であり舞台映画であり前衛映画であり音楽映画。

想像力を使って映画を楽しむこと。理解出来ない事を楽しむ事。人の頭の中を除くことの密かな愉しみ。ホント、世の中には思いもつかない映画を作る人がいる。思いもつかない世界を作る人がいる。そう思うと嬉しくなって、この映画のことを好きになりながら、もう一回観たいなーと思いながらラストを聴いた。あのラストは、自分で新しいおとぎ話を作りながら聴くのが正しいと思う。