消えゆく曽根中生!?『天使のはらわた 赤い教室
- 出版社/メーカー: 日活
- 発売日: 2007/06/22
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 596回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
名美と村木の物語は延々と同じことを繰返すのだけど、どの物語も悲しくて汚くて、美しい。こういう映画が子供の頃は一番嫌いだった。今は、こういう映画に心を鷲掴みされてしまう。
蟹江敬三演じる村木はエロ本編集者で、「俺たちは差別される側の人間なんだ・・・」と言いつつ名美にすりよる。名美はそんな村木との一瞬の出会いに心動かされ、そして裏切られる。そこからはひたすらに堕ちていく物語。ブレードランナーのように降りしきる雨と、絶望の中での再会。石井隆の脚本には一切の甘さも感傷もなく、ただひらすらにどうしようもない二人のどん詰まりだけが描かれる。なのに、あの水たまりのラストシーンが異様なまでに美しいのはなぜなんだろう?