ナビスコカップ決勝 東京 2-0 川崎

2009年11月3日。朝早く目が覚める。前夜の嵐のような天気はどこかへいって、陽射しがある。指定席なので早く出かける必要はないのだけど、Twitterやらで既に国立に並んでいる人たちの様子を想像するとちょっと昂った。

13:20分頃、国立到着。バックスタンド、ゴール裏より。素晴らしい席。そして、この指定席をとってくれた友人が、まさにこの日の午前中に入籍してきた！ということを知る。ええっ、と驚いたが、そう言えば5年前のあの決勝戦の日も、同じく観戦仲間の二人が決勝戦の朝に入籍したのだった。「負けたらどーすんのよ」と言ったが「それでも決勝戦なんてそれだけで素晴らしい日だから」って、もう・・・この時点で口には出さなかったけど、今日は勝つに違いないと思ってしまった。

試合開始前のチーム紹介。オリンピック・・・リオデジャネイロに決定（笑）！落選、泣くな東京。俺たちがいる。というふざけつつも熱いビデオでリラックスした。青と赤の風船、そして乱舞する白いトイレットペーパー。猥雑で、バラバラで、それがきれいだった。

キックオフ。谷口が抜け出し、ジュニーニョが決定的なシュートを外した瞬間、5年前を思い出すような、攻められまくりの展開になるのか・・と心配し始めたら、米本のあのとんでもないシュートが決まった。鳥肌がたって、ああやっぱり勝つんだ・・と思った。

後半。素晴らしいカウンターからの平山ゴール。ああああもう、確実に勝つじゃないかこれは。ただ、そこからの時間はやっぱり心臓に悪かった。今年何度もこうやって守りきったのを見てきているからそんなに心配する必要はないんだけど、誰か一人でもポカがあれば点なんて簡単に決まってしまうのがフロンターレの攻撃力だしなあ、と思いつつ。

そして、誰一人としてポカしないどころか、全員の集中力が観客席にもビンビンに伝わってくる状態で終了を告げる笛が鳴る。完璧。誰が、とかじゃなくて全員素晴らしかった。

結局出場することのなかった藤山と、号泣する浅利を見てこちらの涙腺もちょっと壊れた。あれはイカンよ、泣くってそりゃ。でもまだシーズンが終わるわけじゃないから、本当に泣くのはもうちょっと先にとっておきたい。

試合後、優勝報告会には行かず、新宿で「東すか」メンバー数人と飲む。まずい連中に捕まってしまったな・・・と思いつつ、やっぱりちょっと飲みたかったので、楽しくグイグイと飲みまくる。試合前の、風船の中をトイレットペーパーが舞う様子が、青と赤の卵子の中を旅する精子のようで美しかった・・と言ったらドンびきされてしまった。酔っぱらって詩人になったつもりだったが、今は反省している。

東京優勝おめでとう、そしてK君結婚おめでとう。いろんな祝福が西日の中で美しく輝いた一日。