電気がないとコワイということがよくわかった夜

火曜日。台風の雨の中帰宅する。21時過ぎ。玄関の電気がつかない。あれ?と思ってよく見るとブレーカーが落ちている。ブレーカーを戻す。カチッと音がしてまたブレーカーが落ちる。なんでよ?と思いつつ難度かそれを繰返し、軽くパニックになる。妻に電話する。出ない。更にパニックになる。どう考えてもうちに非常用の懐中電灯はないので、隣に家に懐中電灯を借りにいく。

借りて来た懐中電灯で、更にブレーカーを見るが特に何がわかるわけでもなく、仕方がないのでiPhoneで電話番号を調べて東京電力に電話する。20分ほどで着くとのこと。素晴らしい。

暗闇の中、Twitterなどを眺めながら、東電の人を待つ。東電の人が来た。ちょっと寺島進に似た強面だったけど、丁寧に調べてくれた。漏電はしてない。ブレーカーの漏電遮断器が壊れてるので交換しないといけないけど、この時間なので無理でしょう。今晩は騙し騙し使ってくださいとのこと。騙し騙しってどうやるのよ・・と途方に暮れたが、一旦全てのスイッチを落とし、最低限のものだけあげていく方法でなんとかブレーカーが落ちないようにキープする方法を教えてもらった。とりあえず冷蔵庫と居間の灯りとトイレ廻りのみオンにする。

ご飯も食べられないので、一人で近所の松屋に行って豚焼肉定食とビール。生まれて初めて松屋でビール頼んでしまった。パニックだったのだろう。

帰宅するとまたブレーカーが落ちていた。諦めて、冷蔵庫周辺だけをオンにして様子をみる。これなら落ちないみたい。懐中電灯はないけど、読書用のLEDライトを持ってたことに今更気づく。妻にメールでロウソクとライターのある場所を教えてもらう。ロウソクを付けたらかなり精神的に落ち着いた。

妻が帰宅。100円ショップで懐中電灯を買ってきてくれた。ロウソクも増えた。

翌日。この日はたまたま代休で休む予定だった。朝からオーナーさんに連絡して、昼頃に電気屋さんが来て、応急処置的にブレーカーを修理してくれた。鈴木ヒロミツを殺し屋にしたような強面と、高須クリニック院長を思わせる風貌の二人は丁寧に調査&修理してくれた。後日総取替するとのこと。

電気が復旧したときの安心感と言ったらもう。早速意味なくテレビやらパソコンやらの電源を入れ、諸々に充電をし、電化生活を満喫した。文明って素晴らしい。

この話には特にオチも教訓もない。電気がないと本当に何も出来なくなるし、とってもコワイということがよくわかっただけ。

だけど、この日はdocomoの携帯もiPhoneも充電が切れずに済んだのだけど、このバッテリーがなくなったら・・・そしたら世界との接続手段が本当に「リアル」だけになるんだなー、と思い、その感覚はなんだか久々に新鮮だったのである。アンプラグドな心地よさ、色んなものから切り離される自由を夢想したりして。