「ルパン三世 カリオストロの城」

ルパン三世 - カリオストロの城 [DVD]

ルパン三世 - カリオストロの城 [DVD]

日曜日。テアトルタイムズスクエアの閉館特集上映にて「ルパン三世 カリオストロの城」。

10:30からのモーニングショーにも関わらずほぼ満席。子どもから年寄りまで。ルパンもクラリスも、もちろん銭形も次元も五右衛門も不二子も、全てが古典としての輝きの中にいる。子どもの頃に見た時は、これはかなり大人びた物語だと思っていたのだけど(犯罪の規模が国際的だし、国家が絡んでるし)、今見るとそうでもない。

そういうところが素晴らしいんじゃなくて、とにかくルパンが生き生きと動いていることが、そして「城」という限定された空間が、上から下まで圧倒的な迫力と存在感で迫ってくるのが素晴らしい。

地下牢からの脱出、空中の飛翔、転落そして潜入。そして何よりも出来過ぎなくらいの大団円。息苦しくなるような水中の描写といい、ラストの清々しさといい、ルパンがど根性で頑張るところといい、「未来少年コナン」の映画版でもあるような。

しかしまあ、これだけ細部まで知ってる映画を、大スクリーンで初めて見ることが出来たのは嬉しいという他ない。「あなたの心です」「食いもん持ってこい!」「今はこれが精一杯」「可憐だ」「捨てられたの?/捨てたの」・・・なんだこの名台詞のオンパレード。でもやっぱり一番はこれ。泣くしかない。

ああなんということだ
その女の子は悪い魔法使いの力を信じるのに
泥棒の力を信じようとはしなかった
その娘が信じてくれたなら泥棒は空を飛ぶ事だって
湖の水を飲み干すことだってできるのに・・・