ビフォア・サンライズ 恋人までの距離
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2008/10/08
- メディア: DVD
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「中原昌也 作業日誌 2004→2007」でこの映画が好きだとか書かれていて、おおー、そういえばウチにDVDがあったなと思って見てみた。こういうストレートな恋愛ものは苦手なので見ていなかったのだ。
なんという傑作。いや、これ学生の頃に見ていたら良さが分からなかったと思う。今だから分かる「人生最高の夜」という感覚。儚さを知りつつ、それでもそれが今であることを感謝しつつ、何かを攫みそうで攫めない感覚。夜の街を彷徨う二人の会話は、くだらない議論のための議論ではなく、どうしようもなく何かを同じように感じてしまい、相手を求めて、理解し合うことの喜びに満ちている。しかも、徹底した会話劇でありながら、映画でしか表現出来ない美しさがあり、102分の奇跡のような夜に自分もいたような感覚に陥る。いやーすごいわ。
これは奇跡であり、おそらくそれはいつかは消え去ってしまう、とお互いが思っている。だけど、そのことにしがみつかずにはいられない。
最後にダニエル・ジョンストンの 「Living Life」のカバーが流れて感動。なんて素晴らしい映画なんだ。
こっちは映画の方。
これがオリジナル。