ビフォア・サンライズ 恋人までの距離

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 [DVD]

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 [DVD]

DVDで「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離」。リチャード・リンクレーター監督、イーサン・ホークジュリー・デルピー

中原昌也 作業日誌 2004→2007」でこの映画が好きだとか書かれていて、おおー、そういえばウチにDVDがあったなと思って見てみた。こういうストレートな恋愛ものは苦手なので見ていなかったのだ。

なんという傑作。いや、これ学生の頃に見ていたら良さが分からなかったと思う。今だから分かる「人生最高の夜」という感覚。儚さを知りつつ、それでもそれが今であることを感謝しつつ、何かを攫みそうで攫めない感覚。夜の街を彷徨う二人の会話は、くだらない議論のための議論ではなく、どうしようもなく何かを同じように感じてしまい、相手を求めて、理解し合うことの喜びに満ちている。しかも、徹底した会話劇でありながら、映画でしか表現出来ない美しさがあり、102分の奇跡のような夜に自分もいたような感覚に陥る。いやーすごいわ。

これは奇跡であり、おそらくそれはいつかは消え去ってしまう、とお互いが思っている。だけど、そのことにしがみつかずにはいられない。

最後にダニエル・ジョンストンの 「Living Life」のカバーが流れて感動。なんて素晴らしい映画なんだ。
こっちは映画の方。

これがオリジナル。