サイン

DVDでずっと未見だったシャマランの「サイン」を観る。

サイン [DVD]

サイン [DVD]

なんというヘンな映画。シャマランの映画というのは好きとか嫌いとかを超えて、なんか見てみたくなる不思議な語り口があって、これも強烈にそういう語り口の抗い難い魅力がある。登場人物はみんな感情をあらわにすることなく、どこかぼんやりとした表情をしながら、「サイン」を見続ける。「成功したい」「勝ちたい」とか「生き延びたい」という人間の根源的な感情が商業映画の基本線であるはずなのに、この映画にはまるでそれが欠けている。なんとなく宇宙人。なんとなくサイン。なんとなく神。でもそのボサーッとした感じの世界の終わりが妙にリアルで、ああしかもやっぱり世界は終わらないんだな・・・とわかる。

とりあえず「奴らは頭がいい」とか言われつつ、むちゃくちゃ頭の悪い宇宙人はすごい。映画史に残る宇宙人だと思う。