独裁者の城塞(新装版 新しい太陽の書4)

独裁者の城塞 新しい太陽の書 4 (ハヤカワ文庫SF)

独裁者の城塞 新しい太陽の書 4 (ハヤカワ文庫SF)

最終巻読了。ただし、これはこの小説の終わりではない。時間SFとしても、ファンタジーとしても、ミステリーとしても、どうやっても再読を要求するような構造になっており、解説にも書かれているように1回の読書だけでこの世界の全貌は全く分からない。なんという豊かさと緻密な語りだろう。

こんな本を読めて幸せだとは言えるけど、読まずに死ぬのは勿体ないよ、とは言いません。おこがましいから。

ただし、小説というものに何が出来るのか?ということを考えると、この小説はその範囲のかなりの部分を網羅しているように思われます。今年は「カラマーゾフ」とこの本を読んだだけでもかなりの満足感がある。(他にも読んでない本が相当溜まっているのはこの際忘れよう)そして、新しい太陽の書特集のSFマガジンと、「新しい太陽のウールス」を買いに行こう。まだ物語の続きがあるなんてなんという至福。

S-Fマガジン 2008年 10月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2008年 10月号 [雑誌]

新しい太陽のウールス  (ハヤカワ文庫 SF ウ 6-9)

新しい太陽のウールス (ハヤカワ文庫 SF ウ 6-9)