「エロス+虐殺」

エロス+虐殺 [DVD]

エロス+虐殺 [DVD]

シネマヴェーラで「エロス+虐殺」。今回は200分を超えるロングバーションの上映(DVDでの上映)もあったのだけど、165分の通常バージョン(それでも長い!)を見た。

アナーキスト大杉栄とその女たち。フリーラブ、フリーセックス。そして現代の大学生たちが交互に映画の中を行き交う。思想と肉体。理念と現実。大正と昭和。革命と生活。音楽はサイケデリックで猛烈に重いファンク。セリフは全てが異常に観念的。映像は美しさと狂気をたたえたアングルが続く。

でも、何が一番素晴らしいってタイトルがかっこよすぎる。「エロス+虐殺」ってなんてゾクゾクするタイトルだろう。まるで映画に必要なものを無機的に、数学的に書き出したようなタイトルである。これからもきっといろんな種類の映画を見ると思うけど、その時の一つの基準になるような、そんな映画。