Dean Wareham Plays Galaxie 500

10月6日、恵比寿リキッドルームでDean Wareham Plays Galaxie 500。ディーンがギャラクシーの曲をひたすら演奏するセット。ベースはLunaの後期ベーシストで現妻のブリッタさん。ドラムは若い眼鏡の人のスリーピースで、看板に偽りなしの完全にギャラクシー500再現ライブでした。集金ツアーやん、6000円とか高いよ!という声にならない叫びを押し殺しつつ、やっぱり行かないと後悔するので行ってきた。

一曲目は「flowers」で始まった。ギャラクシーは3枚しかアルバムを出してないので、もう代表曲と言えるものはほとんど全部やったんじゃないかしら。「Tugboat」, 「Strange」,「 When Will You Come Home」, 「Decomposing Trees」, 轟音が鳴り響く「Don't Let Our Youth Go To Waste」ブリッタさんが唄う「Listen, The Snow Is Falling」, 「Temperature's Rising」全部いい。。

知らない人には全部おんなじ曲に聴こえるかもしれないが、ファンには2小節目くらいで何の曲が始まったのかわかる。ギターのコードは多くて4つくらいで、ディーンはずっと1本のグレッチだけで演奏した。ヘタな演奏も、青白く燃え上がるファルセットもギターのノイズも完全にギャラクシーだった。ドラムとベースはデーモンとナオミじゃなかったけど、つとめて彼ら風に演奏していた。

それにしても、現妻に、昔好きだったバンドメンバーのパートを演奏させ、あまつさえコーラスもとらせるディーンという男は極悪と言うか、映画監督のような悪鬼が潜んでいるというか・・・まあ平たくと言うと天然なのかもしれない。

「Blue Thander」のギターソロが鳴り響く。そしてI"ll drive so far away と歌いながら20年前にこの曲をギターで弾いてた時のことを思い出したりして。

「Fourth Of July」で本編ラストだった。この歌詞は今でも思い出すたびにせつない気持ちになる。
「問題が解決しないのなら/動かなきゃいけない/こんなところで終わるとは思ってなかったよ/自分のやり方を変えるべきなんだろう/だけど君が笑うとそれでいいと思ってしまうんだ」

And if it don't improve
Then I have to move
I never thought that I would end up here
Maybe I should just change my style
But I feel alright when you smile

ギター、轟音、コーラス、ドラム、ベースが完璧に鳴り響くラストの1分。素晴らしい。

アンコールでニューオーダーのカバー「Ceremony」。これも完璧な曲。原曲と同じくらい素晴らしい。

アンコールが終わってもみんな帰らないので、もう1回出てきてくれた。誰かが「Cheese And Onions」!とリクエストしたら、覚えてないんだけどとか言いつつ演奏してくれた。嬉しかった。「Plastic Bird」をやって終わった。90分くらい。みんな満足でしょう。俺も満足。2時間も演奏したらギャラクシーじゃない。

懐メロ演奏の集金ツアーだし、普通にギャラクシーTシャツとか売ってるし(いいのかよw)、何一つ新しいところはないけれど、20年前にこの目で観ることが出来なかったギャラクシー500のライブ(に近いもの)を経験出来ただけで俺はとりあえず満足だ。そして「Fourth Of July」にもあるような焦燥と諦観のノイズから未だに逃れられていないことを確認して、ちょっとうつむきながら家路についたのです。

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