「レッドクリフ Part2」

土曜日。TOHOシネマズ六本木ヒルズジョン・ウーレッドクリフ Part2」。

期待しているものは全てある。ジョン・ウー校長(映画秘宝の呼び方にならって)は赤壁の戦いを完璧な現代のスペクタクル映画にすることに成功した。男の友情も、戦いの残酷表現も、それなりの頭脳戦も、全部入っております。エロスはないけど、別にもともとジョン・ウーにエロスの文脈はない気がするし、あくまで男の世界で完結してていいんだと思う。

赤壁の戦い」が「大船団に火をつけて勝ちました・・」という放火魔の自慢話(これもby映画秘宝)みたいな話になってしまわないように、三国志を大幅に脚色してものすごいアクション映画になっているし、英雄モノなのに、結構エグい感じで矢が刺さって死んでいく(敵も味方も)兵士の姿が描かれたりして、そのあたりが「今」っぽい。プライベート・ライアン並みの激戦だった。(まあそれでも主人公たちは絶対に矢に当たらないんだけど。)

「未来への最終決戦」という恥ずかし過ぎるサブタイトルはどうかと思うが、これだけ一つの「決戦」のみに焦点をあてて2本分の映画を作ってしまったというのは、映画史上にないんじゃないだろうか。恋愛も家族も大義も歴史もほとんど皆無。仁義と戦いのみ。この潔さがよい。