「死んでもいい経験」

金曜日。六本木シネマートでキム・ギヨン「死んでもいい経験」。

なんという珍妙な映画!金曜の夜、飲みにも行かず、楽しげに男と女が集う六本木でこんな映画体験をしたことを誇りに思うわマジで。

自動車教習所で出会う3人の女たち。一人は80年代的ブリッコでしかも可愛くない。夫は保険会社勤務。もう一人は勝間和代みたいな顔のホステスで、一人目の女の夫の愛人。もう一人は疲れ切ったおばさんで、旦那は異様な眼力の持ち主。それぞれがよく分からない絡み方をしながらドラマが生まれ、いつしかドラマはミステリーでもあり、ポルノでもあり、コメディでもあり、でもそのいずれでもない分類不能異世界へ突き進む。

チープでプアな演技と音楽が更に異世界感を強めていて、目眩のするような経験だった。ラストは・・・とりあえず生きろ!ってことだと解釈しておく。

「下女」も「高麗葬」も観るつもりなんだけど、キム・ギヨン初体験がこの「死んでもいい経験」なのはいいのか悪いのか(笑)